2018年変わるのはメリットが少ない「配偶者控除」

■2018年変わるのは影響が少ない「配偶者控除」

2018年より、配偶者特別控除が拡大され一般的な家庭(年収1,120万円以下)の場合は昨年までの103万ではなく150万円まで38万円の所得控除を夫の所得に適用できるようになりました。

「夫の扶養内で働く」場合、大きく分けて3つの事があり

  1. 健康保険・年金保険料の負担が発生するかどうか
  2. 所得税の負担が発生するかどうか
  3. 夫の所得に所得控除があるかどうか

の3つが皆さんの関心ごとです。今回範囲が拡大されるのは夫の所得から控除できる「配偶者特別控除」であり、健康保険・年金保険料の負担、自分の所得税に関しては今まで通りの為、注意する必要があります。150万まではメリットが出た訳ではないので勘違いをしないように。

 

■高所得者は段階的に縮小し適用なし

昨年まで妻の年収103万円までは配偶者控除は38万円、103万を超えても141万円までは控除がありましたが、今年からは150万円までは38万円の控除が適用され、201万円まで控除があります。

年収1,120万以下の世帯は150万まで配偶者特別控除が38万円得られるが所得が高くなるにつれて、控除が減少し年収1,220万円超は控除はありません。

 

■給与所得控除にもメスが入り・・・

自身のパート収入の「所得税」「健康保険料・年金保険料」についても今後改定が議論されて行く見通しで扶養範囲内で働くワークスタイルは(103万以内が手取りが良い)年々メリットが薄れて行く改正が続くと思われます。
いつそのような時代が来ても良いように、働けるワークスキルなどを身につけておき対応して行く時代が近づいています。

【国税庁】平成29年6月配信
平成30年分以降の配偶者控除及び配偶者特別控除の取り扱いについて

【国税庁】平成29年11月配信
配偶者控除及び配偶者特別控除の見直しに関するFAQ

確定拠出年金のスイッチングでREITへ

前回株式関係を大幅に売却し4割程度が「定期預金」に避難させていましたが
方向性の変化が出たので再度スイッチングしてリスク資産へ移行しました。

2017年ひたすら下げ続けたJ-REITですがそろそろ底打ちかなという判断です。

図は東証REIT指数の2017年の推移で、約10%下落しました。
2015年、2016年は1,900ポイント〜2,000ポイント程ありましたのでその頃から比較すれば18%位は下がっています。

REITの下がる要因としては
・金利の上昇
・賃料相場の下落
・賃貸稼働率の下落

などがありますが、概ね相場が織り込んだかなと判断しています。再度大きく上昇するのではなく
比較的安定的に推移する(下がりにくい)という判断です。
ETFで買える東証REIT指数の配当利回りも3%台ですし2018年は良い投資先になるような気がしています。

更に言えば日銀の動きが気になります。
恐らく割高になりつつ日本株ETFの購入ペースを下げると考えています。
一方でREITの方は下げないのでは?と思う次第で、思惑が当たれば良いのですが。

 

定期預金からスイッチングで全額「J-REIT」を購入。

 
2018年の投資方針も決まったので掛金の配分も変更しておきました。

一時的ではありますが不動産主体の運用になります。(長くて1年)
 

今回のスイッチングで資産割合は

株式:20%
債券:27%
REIT:5%
コモディティ:5%
J-REIT:43%

としました。少々様子見したいなと思う感じです。

確定拠出年金のスイッチング

10月18日スイッチングを行いました。
確定拠出年金の運用を初めて、約6年ですが大規模なスイッチングは今回が初めてです。
現在までリスク資産の割合が100%でしたが、一気に50%程度まで落とすことにしました。

理由は節目と思っていた日経平均21,000円もあさっり更新、NYダウも23,000ドル更新と
個人的に株高の節目まで到達したので、「まだ上がる?」という気持ちは置いておいて機械的に作業。
気持ちは抑えて、機械的にやった方が長期運用には向いているかな?と考えています。

現在の資産割合は以下のようになっています。

株式:55%
債券:27%
REIT:13%
コモディティ:5%

株式比率が高いので、「債券以外」をひたすらスイッチング。分散投資しているとやや面倒ですが
分散されている商品を1つ買うよりも自分で分散して購入しておいた方が「バラ売り」出来るので小回りが効きます。

 

日本株、先進国株、新興国株、色々ありますが、合計で20%程度になるまで引き下げるのでそれぞれを細かく売却。
売却先はノーリスクな定期預金にしています。(日本債券等でも良いと思いましたが、フラットにしました)

 

ひたすら売却、実行を繰り返して、ようやく完了。やや面倒で途中から売却する口数の計算が面倒になりがちです。。。

 

今回のスイッチングで資産割合は

株式:20%
債券:27%
REIT:5%
コモディティ:5%
定期預金:43%(待機資産)

としました。少々様子見時期にしたいなと思う感じです。

iDeCo(確定拠出年金)運用コスト比較

お客様
iDeCo(確定拠出年金)の案内を最近よく受けますがこの制度を使うのに何か注意点はありますか?

 FP三島木
手数料や商品数などに差があります。また簡単に変更するのが難しいので、内容は理解しておいてください。

確定拠出年金は2017年より原則的に20歳以上全ての方が加入できるようになっています。昨年までは「主婦(3号被保険者)」の方や「公務員」の方は制度が使えませんでしたが2017年からは使えます。以前は一部の証券会社や銀行がサービス提供していましたが今では多くの金融機関が加入者を募集しています。一度運営管理機関(証券会社や銀行)を決めてしまうと変更するのは結構手間なので、どの会社で開始するかはしっかりとサービス内容を見極めてから選択して開始して行く必要があります。

管理手数料はネット系銀行が有利

iDeco(確定拠出年金)を開始するとIDとパスワードが付与されて、基本的にはどこで加入してもネットで操作を行います。毎月の手数料は運営管理機関により違いますが、比較しますと以下のようになりました。
※平成29年8月現在

やはりネット関係で実績のある会社さんの手数料が安く、大手の銀行系は比較的高い形になっています。一番安価な楽天証券やSBI証券を使っても毎月167円掛かりますのでそれなりに高いです。とは言え167円を1年間負担すると2,004円ですので専業主婦の方など所得税を払っていない人以外は基本的にコスト以上の税金還付が得られます。

運用商品数もネット系が有利

毎月の運用は自身で商品を選択しますが、商品数も各社違います。ここではSBI証券が圧倒的に商品数のメリットが出ています。
※平成29年8月現在

運用商品が多ければ良いと言うわけでなく、用意されている商品で以下を確認します。

  1. 分散投資を有効に行える商品ラインナップか?
  2. 運用商品数は比較的多く選択の余地があるか?
  3. 操作画面などが見やすいか?

一般的な分散投資先を全てクリアしたのは楽天証券とSBI証券になっています。赤で塗りつぶした所は商品がないことを表していてゆうちょ銀行は少々厳しい商品ラインナップとなっています。

お客様
ネット証券はやはりコストが低いのですね・・・

 FP三島木
元々ネットを介しての商品提供をしているのでコスト面は圧倒的に有利ですね。

 

初回の掛け金設定とスイッチング


iDeCo(確定拠出年金)を始めるには最低限、毎月の掛け金の配分とスイッチングの方法だけはマスターしておきましょう。ネットバンキングやネット証券を使っている方はそれほど抵抗がないと思われますが、今までネット系の投資などが未経験の方は加入した運営管理機関の操作説明でしっかり把握をして行きましょう。

ロボアドバイザー投資のメリット・デメリット

お客様
最近ロボアドバイザー投資というのを目にします。自動で分散投資ができるようで試してみようと思います注意点はありますか?

 FP三島木
基本的にお任せ投資ですが、内容は理解しておきたいのでご説明します

投資環境は変化しています。以前は証券マンの投資勧誘という時代がありましたが、低コストのネット証券が普及しました。現在はネット証券を活用し自分で投資出来る環境にありますが、投資はイマイチわからない・・・という方をターゲットに「ロボアドバイザー」による投資サービスが普及しています。
ロボアドバイザー(ロボット投資)は人口知能を使った投資の為、投資者は質問などに答えていくだけで、リスクに応じた推奨投資配分が提示され、投資がすぐ開始出来ます。スマホなどで手軽に確認が簡単に出来たり手軽に分散投資が可能です。

ロボット投資の優位な点

  1. 少額では買えない海外のETFへ投資が出来る
  2. 自動的に分散投資をしてくれる
  3. 人間の感情を無くして投資出来る

質問に答えて行くと投資配分が提示


写真は私が質問に答えて行った時に表示された資産配分です。(お金のデザインTHEOにて)さらに詳しく見て行くと投資先のETFなどを見ることが出来ます。自分では投資対象に選ばないものや銀行などでは買えないETFなども投資対象になることがあります。投資をしている人でも新たな気づきがあるかも知れませんね。

 

 

 

費用は「損益に関係なく」年1%が引かれる

自動的に分散投資を行う手数料は各社概ね統一しており、利益・損失に関係なく資産残高の年1%程度が掛かります。100万円で投資を開始すれば年1万円ですから決して安いとは言えません。常に1%以上のリターンがなければ原則元本割れになります。投資出来る最低金額は「お金のデザイン」が提供するTHEOが10万円から行う事ができ、各社最低投資金額は異なります。投資先については各社でバラツキがありますので、人工知能を生かしてしっかりと分散投資が出来そうな会社さんで行う方が良いでしょう。

お客様
損していても1%も引かれるのですか!?何とも悩ましいですね・・・

 FP三島木
投資を任せるラップ口座の人工知能版ですので、手数料がゼロとはいかないようです。

10万円から本格的な海外分散投資が魅力

日本には沢山の投資信託がありますが、同じような投資商品を各社出していたり、投資方法を複雑にして、理解が難しい投資商品が多くあります。その点ロボアドバイザーでの投資先は海外のETFなども積極的に活用している会社もあります。個人的には外国ETFが活用できた方が良いと思います。

各社の比較
最低投資金額 手数料 投資対象
お金のデザイン THEO 10万円 1.08%※3,000万円を超える部分は0.5% 外国ETFが多い
大和ファンドラップ オンライン 50万円 1.08% ファンドラップオンラインの投資信託
WealthNavi 100万円※ 1.08%※3,000万円を超える部分は0.5% 外国ETFが多い
WealthNavi for SBI証券 30万円 1.08%※3,000万円を超える部分は0.5% 外国ETFが多い

※WealthNaviはキャンペーン中のため。2017年4月〜5月までは30万円。3ヶ月の手数料キャッシュバックを実施中。

自分の投資とパフォーマンス比較

自分で投資信託を複数購入しているけど分散投資が適切かどうかわからない人には向いているサービスかも知れません。自分で投資配分を考えて積極的にという方にはあまり向きませんが、自分が行なっている投資との運用パフォーマンスを比較して見ても面白いかも知れません。

自分で考えた分散投資10万円とロボアドバイザーを使った10万円で効果測定をしてみるのは面白そうです。

相続不動産の売却、健康保険料も考慮

お客様
兄弟で相続した自宅を売却して金銭で分ける予定ですが注意点はありますか?

 FP三島木
税金はご存知かも知れませんが健康保険料などにも影響がありますのでご説明します

親から引き継いだ不動産を売却する場合、引き継ぎ方(相続登記)や方法により後から「聞いてなかった!」というトラブルがあります。一番影響力が大きいものは「税金」で、皆さん注意していると思います。しかし税金以外にも注意は必要です。後々トラブルにならないために、ポイントを理解しておくと良いでしょう。

相続した不動産を売却する際に注意するポイント

  1. 税金(相続税・譲渡所得税)
  2. 自分の年金への影響
  3. 自分の健康保険料への影響

税金は「相続税」と「譲渡所得税」

先祖代々引き継いだ土地・建物など、そのままでは分けることが難しい為に売却をすることは非常に良くあるケースです。相続時は掛からないが売る場合には譲渡所得税が掛かる場合は非常に多くなります。仮に相続した土地建物を2,000万で売った、その時の諸経費は200万円だった。
このケースの場合2,000万ー(200万経費+100万みなし取得費)=1,700万が利益扱い(課税)になります。

親が所有していた期間にもよりますが、一般的に税率は20%になります。

1,700万円×20%=340万円が納める所得税になります。ここまでは不動産会社さんの方などからアドバイスがあることが多いでしょうし、譲渡所得税相当額も差し引いて相続人と平等に分割することが一般的です。

お客様
相続税相当を引いて金銭でもらいましたので安心ですよね?

 FP三島木
いいえ、来年は健康保険料が上がってしましますよ

軽視されがちなのは翌年以降の「健康保険料」

税金までは、殆どの方がイメージできるのですが、問題は翌年からの健康保険料です。
不動産の売却や確定申告を済ませ納税した後のことなので「こうなるとは知らなかった・・・」という方が意外と多いものです。

年金収入だけで今までは健康保険も安かったのに、売却したことにより翌年確定申告で1,700万円も稼いだ高額所得者扱いになってしまいます。国民健康保険には上限がありますがそれでも上限に達すれば保険料は年間約89万にもなります。(世田谷区平成28年)

所得が800万円を超えると概ね上限に達します。今ままでは年金や個人年金などの収入で年間200数十万円であった人の所得が100万円の場合、年間の保険料は約16万円です。上限まで達すると5倍以上にもなりますので一時的な収入とはいえ影響力が大きいです。

健康保険料のイメージ
現在 不動産売却後
年金所得 100万円 100万円
譲渡所得 0万円 1,700万円
健康保険の対象所得 100万円 1,800万円
健康保険料 16万円 89万円(5.5倍)

※所得税や住民税、健康保険料は「収入」ではなく経費などを差し引いた「所得」から計算します。

健康保険料の増加分までを含めて「手取り」と思っておく

税金だけでなく、最終的には健康保険料にも影響がある不動産の売却は、共有で引き継いだ場合は共有持分で按分した所得が自分の納税額、健康保険料に反映されますので、手取り額=売却金額ー(諸経費+税金+増加する健康保険料)というイメージで考えておくと良いでしょう。

一人の方の名義に不動産を相続して、他の人に金銭で分ける場合は不動産を売却する場合、健康保険料の増加はその人だけになってしまいます。税金などを按分して負担して分割する場合は翌年増加する健康保険料まで考慮しておいた方が良いかも知れません。

資産形成は保険と貯金と積立投資のハイブリッドで

終身保険などを活用し老後資金を貯めることが出来ますが、その際はその他の方法と比較して自分に合っているかの確認が必要です。具体的には以下の3つの方法で比較します。

  • 「終身保険」だけを活用した場合
  • 「定期保険+貯金」に分け保障と貯蓄を分けた場合
  • 「定期保険+積立投資」に分け保障と投資を分けた場合

特性が違う3つを比較すると差がわかりやすく

ここでは30歳の女性を例にして、65歳までにどのような差が出るかを見てみます。終身保険の保険料が14,790円でした。保険での貯蓄は65歳に解約する前提で考えていますので、貯金・投資の際の保険は65歳までの掛け捨て定期保険料で比較を行います。

毎月貯金額を一定にした手法による比較
終身保険(保障1,000万円)   定期保険(保障1,000万円)+貯金 定期保険
(保障1,000万円)+積立投資
積立額(保険料) 月額保険料:14,790円 月額保険料:1,546円
+貯金13,244円
月額保険料:1,546円
+積立投資13,244円
65歳まで払い込み総額 6,211,800円 6,211,800円 6,211,800円
65歳時の積立額 解約返戻金:7,608,700円 貯金額:5,562,480円 投資額:7,945,523円(年2%の運用で試算)
注意点 途中で解約すると元本割れ 他と比較して金利が上がらないと増えない 運用が上手く行かない可能性がある

終身保険は続けられなかったリスクを考慮

まず保障という観点からはどのプランを選択した場合でも万が一の保障は1000万円あるということで、有利不利はありません。終身保険で積立をしている場合のデメリットは、計画通りに保険料が払えなかった場合です。途中でお金が必要になり解約となってしまうと、7割程度しか返金されず一番不利になってしまいます。契約者貸付などを利用してその場をしのいでも良いのですが、あまり得策とは言えません。
ただ65歳時にはお金が必要なく、もう少し据え置いて置けば年々解約返戻金は増加していきます。そのため基本的には「続けられる金額」で行うことが大切です。

保障と貯蓄、投資を分けるメリット

定期保険で保障だけ確保し、貯蓄や投資を分けておくと、いざという時に使うことが出来ます。貯めたお金を使っても保障はそのまま続けられるので、安心です。また積立投資では運用が上手くいき想定よりも増える可能性もあります。もちろん、減ってしまう可能性も併せ持ちます。

上手く組み合わせることが無難

今回は14,790円の保険料を基に比較をしていますが、上手く組み合わせると良いでしょう。イメージとしてはずっと続ける保険、いざという時に対処する貯金、より一層増える可能性を求める積立投資。この考えを自分のリスクに応じて配分を決めると良いでしょう。以下は毎月のお金を14,790円として複数に分けた場合のシミュレーションです。

組み合わせの例
終身保険(保障300万円)   定期保険(保障700万円) 貯金 積立投資
積立総額(保険料)14,790円 月額保険料:4,527円 月額保険料:1,150円 貯金:3,113円 積立投資:6,000円
65歳まで払い込み総額
6,211,800円
65歳時の積立額 解約返戻金:2,282,610円 0円 貯金額:1,307,460円 投資額:3,599,602円(年2%の運用で試算)
合計額
7,189,672円

保険だけ、積立投資の場合と比較して想定される65歳時の残高は少し劣りますが、途中でお金が必要になった場合でも貯金が取り崩せたりするため、継続がしやすいでしょう。上手くいった場合だけでなく、途中で不測の事態が発生しても続けていける方法、続けられなくとも損害が少ない可能性で資産形成を考えることが大切です。

またこの考え方に確定拠出年金を使って節税をしながら老後資産形成を考えることが出来れば、より一層良い効果も期待できます。

主婦は(3号被保険者)は確定拠出年金より積立NISA?

お客様
3号被保険者も確定拠出年金に加入出来るので入ろうと思いますが注意点はありますか?

 FP三島木
基本的にお勧めですが年齢により注意点があります

確定拠出年金は2017年から20歳以上の皆さんが加入できるようになっています。以前までは公務員・3号被保険者の方は加入出来なかったのですが老後の資産形成を促す観点から法改正されています。個人型確定拠出年金の愛称も「iDeCo(イデコ)」とネーイングし、普及を促しています。
節税メリットがとても高い確定拠出年金ですが、3号被保険者の方の場合は今後の働き方次第ではメリットがあまり大きくありませんので加入の際はしっかりと確認をしておきましょう。また、2018年からはNISA(非課税投資)が20年行える「積立NISA」ができる予定です。合わせて検討して頂くと良いでしょう。

そもそも所得控除がない

確定拠出年金の節税のメリットは次の3つがあります

  1. 掛け金が全額所得控除
  2. 運用益が非課税
  3. 受け取り時は公的年金控除

上記3つのメリットのうち節税効果が高いのは1の「掛け金全額所得控除」です。ただ3号被保険者の方の場合、そもそも所得税や住民税を払っていませんので「所得控除する収入がない」ため意味がありません。そうなるとメリットは残りの2つ目の節税ですが、運用益の非課税については2018年より「積立NISA」がスタートする予定で、同じメリットを得られます。
3つ目の受け取り時、公的年金控除はそもそもメリットというよりは「拠出時に所得控除のメリットがなくても、受け取り時に課税対象になってしまうのか?」という疑問があります。
ですので3号被保険者の方の場合、確定拠出年金で積立るメリットは2番目の「運用益が非課税」という点くらいになってしまいます。

積立NISAも同じ効果

2018年からスタートする予定の「積立NISA」は20年間毎年40万円まで非課税です。20年間という所がキーで、今現在40歳の方であれば40歳〜60歳まで積立を非課税と出来るので老後資金を貯める期間としては十分です。

非課税枠比較
確定拠出年金 積立NISA
非課税枠 年額27.6万円(月額:23,000円) 年額40万円(月額:33,333円)
非課税期間 制限なし 20年間
手数料 資産残高により(目安:毎月167円) 基本的にない

ただ、20歳台の若い方の場合は積立NISAですと非課税期間が20歳台〜40歳台となってしまいますので、確定拠出年金にメリットがあります。

お客様
なるほど、では加入はやめた方が?

 FP三島木
いいえ、今後の働き方によりメリットがありますよ

確定拠出年金の最大のデメリットは「手数料」が少なからず掛かる事です。最近は競争もあり安くなってきましたが、それでも毎月100円〜200円はかかってしまいます。毎月の手数料以上に所得控除のメリットで節税を得なければなりませんが、、節税メリットがない場合は積立NISAで手数料の掛からない商品で積み立てた方が良いかも知れません。

今後扶養を抜けて働く人には確定拠出年金がメリット

今現在は扶養の範囲内であっても、パート就労でも社会保険に加入させる動きは加速しています。社会保険に加入(扶養から外れる)するなら労働時間を抑えて月8万円程度のパートを続けるのではなく、月10万円など、少し働く時間を増やした場合は「所得控除」のメリットが出てきます。所得税の観点だけで考えると、月10.8万円までは今と変わらず所得税が掛かりません。

所得控除
現在 確定拠出年金に最大加入
基礎控除 38万円 38万円
給与所得控除 65万円 65万円
401Kの所得控除 27.6万円
合計 103万円 130.6万円

もちろん、扶養から外れる訳ですので「社会保険料」の負担があり、手取りは落ちるかも知れませんが、社会保険料(厚生年金・健康保険・雇用保険)を納めている事で老後の年金は増えますので、老後にしっかり回収できます。

40歳台で今後も扶養の範囲ならば積立NISAを待つ?

確定拠出年金と積立NISAどちらが向いているかはそれぞれですが、少なからず40歳台で今後もあまりたくさん働かない予定の場合は積立NISAの方が良いかも知れません。
今後扶養を外れて働く予定の場合は確定拠出年金の方がメリットがあるでしょう。いずれにしても少し悩む場合は来年の積立NISAを待ってから検討する方がいいかも知れません。

デジタルクーポン債(仕組債)のリスク

お客様
銀行・証券会社からデジタルクーポン債券を勧められました

 FP三島木
仕組みが難しいので解説しましょう

デジタルクーポン債(仕組債)は少々複雑で、内容が解らないまま見た目の高金利表示で購入する方もいらっしゃいます。
基本的には「債券」なので、何事もなければ保有期間中は金利が受け取れ、満期に償還される比較的リスクの低い商品なのですが、低金利の昨今ですので「見た目の高金利」を表示する為に生まれてきた商品です。決して高金利ではありません。

高金利の可能性は僅か

仕組債の多くは金利を複数設定していますので、どの金利が適用されるのか?がとてもわかりにくいです。また適用金利を決めるのが「日経平均」であったり、様々な「企業の株価」を対象としており、特に有名企業のネーミングがついていると、変な安心感があります。
例題の債券では

  • ハイクーポン 7.00%
  • ミドルクーポン 0.7%~2.7%
  • ロークーポン 0.1%

の金利表示です。この資料を見てしまうと人間ですから「7%」の金利が目についてしまいます。心理的にとても買いたくなる感じです。

とは言え、デジタルクーポン債(仕組債)の金利決定は条件があり、株価で決まってきます。
当初の価格を基準(当初価格)として、トリガー価格、基準価格、ノックイン価格などがあります。

仮に日経平均に連動する仕組債の場合で当初価格が19,000円の場合、以下のようになります。

上図を見てもわかるように、高金利を得られるのは僅かなゾーンで、殆どは低い金利が適用されます。また高金利の7%を得られるのはトリガー価格を上回った時なのですが、同時にトリガー価格を上回ると「終了」してしまう繰上償還のルールがついています。ですので実際には債券を4年保有していて、ずっと7%の金利を得られる可能性はゼロです。当初の株価の80%~105%の範囲で0.7%〜2.7%、当初の株価の80%を下回ると0.1%になってしまいます。商品説明には3つの金利表示があるのですが、基本的に得られる金利は低い金利の2つであると理解しておくべきです。

元本割れリスクも

金利が低くなるだけならば・・・という考えもありますが、最悪の場合は元本割れで償還される場合もあります。ルールは各社違いますが「ノックイン価格以下」になりあまり株価が回復しない場合が該当すると考えておくと良いです。ノックイン価格に突入しても100%で償還される奇跡的なケースもありますが可能性はごく僅かです。

可能であれば純粋な債券投資がベター

投資商品は色々なものがありますが、シンプルなものがベターであると考えます。金利が得られる債券に投資していても「株価の影響で金利が変わったり繰上償還」されてしまうのは債券に余計なリスクを付加しているだけです。リスクが高まった割に金利が高くありませんので。米国などの先進国債券は為替リスクこそありますが2%台ですし、円通貨との分散投資効果もあります。

「実例」積立投信の運用パフォーマンス

定額で毎月コツコツと

ネット証券で簡単手軽に出来る投資信託を使った積立投資。投資の初期(まとまったお金を作る)に有効で初心者の方から運用上級者まで幅広く使われる投資法です。一度に多くのお金を投じる訳ではないので「損をしにくい」投資方法と言えるでしょう。リスクは「時間的な分散」を使っているので低くすることができますが損をしないとは限りません。

月500円〜でも可能

現在は500円、1,000円などでも積立投資が開始できますのでリスクを考慮した上でトライしてみると良いでしょう。実際のパフォーマンスを計測するためにあらかじめ分散された投資信託を1つ選択して6年続けています。投資信託は国内株式、先進国株式、国内REIT、先進国REIT、国内債券、先進国債券の6つに分散されているバランスファンドで計測しています。

パフォーマンス測定の為に投信は1つの商品をずっと買い続けていますが、分散投資を自分で出来る方は、複数の異なる投資対象に分けて買付を行っていくと良いです。測定は2009年中盤から毎月2万円で続けています。

実際のSBI証券を使った設定画面です。申込履歴を見ると過去の積立買付の履歴が見れます。

当時「三井住友TAM-SBI資産設計オープン」を選んだ理由

計測で使った投信を選んだ理由は

  • 株式比率(40%)と債券比率(40%)が無難
  • 低金利で伸びそうなREITが入っていた
  • ドル高を見込んだ先進国への投資が半分

という3点です。結果としてはREITの上昇、ドル高、株高がありましたのでプラス運用ができています。ただあえて一番の評価ポイントを挙げるとすれば2015年2016年の中々運用が難しい中でもマイナスリターンにならずに耐えた点です。この辺りは選択した投資商品により大きな差が出る所です。

年に1度はパフォーマンス確認を

運用パフォーマンスを見るにはSBI証券の場合は口座管理→トータルリターンを見ると「累計損益」と年次毎のパフォーマンスを見ることが出来ます。

CSVでダウンロードが可能です。ダウンロードしたCSVファイルはエクセルで編集してグラフ化することで見やすくなります。

毎月2万円の積立投資ですが、2015年は一度「残高不足」で引き落としできず22万となっています。2013年と2014年は分配金があった為再投資されています。

2011年はマイナスリターンですが、その年以外はプラスリターンで推移しています。

目標とゴール設定

最終的には何処で売却して、次は何で運用するか?ここが一番の悩み所になると思いますし、注意が必要です。仮に300万円まで増えた時点で売却して、優待欲しさに日本株式に集中投資したとして、いい結果が出るかも知れませんが、悪い結果が出る可能性もあります。積立投資でまとまった資金を次は何で投資するかで大きな差が出る可能性があります。

基本はETFで再度分散

増やせた資金は減らさないのであれば、預金になってしまいますが、株式の比率を下げて「株式・債券・REITのETF投資」にスイッチしても良いかも知れません。投資信託よりも信託報酬などが低い為、同じ運用パフォーマンスであればETFで投資した方が良い結果になります。積立投信やETFでまずはリスクを肌で感じてみると良いかも知れませんね。